テーブルトークRPG(略してTRPG)とは、ルールと数個のダイスを道具に、みんなで協力しながらその場で物語を作り上げていく遊びです。テーブルを囲んだ全員が「次に何が起こるか」を一緒に決めていく、参加型のお話だと思ってください。子どものころに「ごっこ遊び」をしたことがあるなら、その雰囲気はもう知っているも同然。TRPGは、そこにちょっとした仕組みを加えて、想像の世界がみんなにとって公平で、意外性に満ちた、満足のいくものになるようにしたものなのです。
画面も必要ありませんし、最後に勝者が決まるわけでもありません。その代わりに、あなたと仲間が一つひとつの選択を重ねて、一緒に物語を紡いでいきます。そしてダイスが、結末を誰にも完全には読ませてくれないのです。
ほとんどのゲームには、ひとつ特別な役割があります。それがゲームマスター、通称GMです。GMは世界を描写し、プレイヤーが出会うキャラクターたちを演じ、物語の進行役(いわばレフェリー)を務めます。たいまつに照らされたダンジョンの情景を語ったり、おどおどした店主の声色を演じたり、丘の向こうから迫りくる嵐を描いたりするのです。
それ以外の人はみんなプレイヤーで、各プレイヤーはそれぞれ一人のキャラクターを操ります。これは「PC(プレイヤーキャラクター)」と呼ばれることもあります。あなたは、自分のキャラクターが何を言い、何を考え、何をしようとするかを決めていきます。
行動の結果がどうなるか分からないとき、そこでルールとダイスの出番です。崖を飛び越えたい? 衛兵に見て見ぬふりをさせたい? そんなときはダイスを振り、キャラクターの腕前に応じた数値を足します。その結果が、成功か、失敗か、あるいはその中間のおもしろい着地点かを教えてくれるのです。この「選択」と「運」の組み合わせこそが、毎回のセッションを予測不能で生き生きとしたものにしてくれます。
うれしいことに、始めるのにかかる費用はごくわずかです。必要なものをざっと挙げてみましょう。
本物のテーブルを囲んで遊んでもいいですし、世界中の友だちとオンラインで遊ぶこともできます。どちらの形でも素敵に楽しめますから、自分たちのグループに合った方法で遊んでください。
長く続けているグループに「なぜまた集まりたくなるの?」と尋ねると、いくつか共通の答えが返ってきます。
まず創造する楽しさ。自分でキャラクターを生み出し、その存在に世界が反応していくのを見るのは格別です。そして仲間との時間。一晩中笑い合い、知恵を絞り合うほど人をつなげてくれる遊びは、そうそうありません。さらに問題解決の面白さ。機転の利くプレイヤーは、GMが予想もしなかったアイデアで難所を切り抜けてしまうこともよくあるのです。
そして何より、誰か一人が完全にコントロールしているわけではない物語を、みんなで語る喜びがあります。GMが世界をもたらし、プレイヤーが選択をもたらし、ダイスが意外性をもたらす。そうして生まれた物語はみんなのものであり、その「共有された手応え」こそが本当に魔法のようなのです。
始めるのは見た目より簡単です。シンプルな手順を紹介しましょう。
デジタルツールを使えば、ハードルはさらに下がります。オンラインのキャラクターシートは計算を肩代わりしてくれますし、ダイスローラーがあれば本物のダイスを探し回る必要もありません。バーチャルテーブル(オンラインセッション用のツール)を使えば、全員で同じマップを共有して、どこからでも遊べます。Mini Krakenのようなプラットフォームは、こうした要素を一つにまとめてくれるので、準備に時間をかけるより、遊ぶことそのものに集中できるのです。
ベテランのプレイヤーも、みんな最初は初心者でした。初めてのダイスをおっかなびっくり振りながら、その一瞬一瞬を心から楽しんでいたのです。ルールブックを丸暗記する必要も、演技がうまい必要もありません。必要なのは、ほんの少しの好奇心と、一緒に想像してくれる何人かの仲間だけ。
というわけで、ダイスを手に取り、仲間を集めて、あなたの手で書き加えられるのを待っている物語へ踏み出してみてください。最初の冒険は、思っているよりずっと近くにあります。